ピルの避妊効果はいつから?確実に避妊するための飲み方

ピルは「経口避妊薬」とも呼ばれ、100%に近い避妊効果が期待できることはご存知ですよね。ですが、なぜピルによる避妊が可能なのか、いつから避妊効果が得られるのかなどについては知らない方も多いと思います。

ここではピルによる避妊の仕組みや避妊効果の出るタイミング、確実に避妊するための飲み方について述べています。ピルの服用を始める前によく確認しておきましょう。

ピルによる避妊の仕組み

OCによる避妊の仕組み

参考:MSD 避妊情報サイト

ピルには女性ホルモンのプロゲステロンとエストロゲンが含まれています。これらのホルモンは通常、排卵後に卵巣から分泌されますが、ピルを服用することによって脳が「卵巣から2つのホルモンが分泌されている」と勘違いし、脳の下垂体という所に作用して卵胞の成熟のために必要なホルモン(FSHとLH)の分泌を抑制します。これは脳が「もう排卵がされているので今は排卵の必要がない」と判断するからです。排卵に必要なホルモン(FSHとLH)がないので、排卵が起こらなくなり、避妊することができます。

また、ピルに含まれているプロゲステロンが子宮内膜に作用すると、子宮内膜は十分に厚くなることができません。この作用により、万が一排卵が起こった場合でも受精卵の着床を妨ぐことができます。

さらにプロゲステロンには子宮頸管の粘液の粘り気を増やす働きもあります。そのため精子が子宮内に入りにくくなります。

このように排卵・着床・受精の3つのステップにおいて避妊効果を発揮することで妊娠を防ぎます。

ピルの避妊率

ピルは正しく服用することで100%に近い避妊効果が得られます。飲み忘れなどがない適正使用時の避妊失敗率は約0.1~0.3%とされており、ほぼ100%の避妊が可能です。

日本で普及率の高いコンドームは正しく使用した場合でも失敗率は約3%、一般的な使用方法では約15%にも及びます。ピルと同じくらい避妊率の高い方法として不妊手術やIUDなどが挙げられますが、出産経験がない人には適していないことに加え、安全面や手軽さにも欠けています。

ピルの避妊効果はいつから?

ピルは飲み始め方によって避妊効果の出るタイミングが異なります。ピルの避妊効果はほぼ確実とされていますが、飲み始めの避妊効果を知らないと妊娠につながってしまう恐れがあります。飲み始め方には3パターンあるのでどの方法が自分に向いているのか、避妊効果はいつから得られるのかなどを確認してみましょう。

デイワンスタートの避妊効果はいつから?

デイワンスタートはピルの最も基本的な飲み始め方で、生理初日に服用を開始する方法です。

服用を開始した日から毎日1錠を同じ時間に服用し続けます。ピルの飲み方で言う「生理初日」とは、生理が始まって24時間以内のことなので、日付をまたいだ場合でも24時間以内なら生理初日として考えることができます。

避妊効果は服用し始めた日から得られます。ただし、生理が始まって24時間たったのかどうかがはっきりわからない場合、最初の1週間はコンドームを使用してください。

サンデースタートの避妊効果はいつから?

生理開始後、最初の日曜日から服用する飲み始め方です。

月曜日から土曜日の間に生理が来た場合は日曜日まで待ってから服用を開始します。日曜日に生理が始まった場合はその日にピルを服用してください。服用を開始した日曜日から毎日1錠を定時に服用し続けてください。

この飲み始め方をすると土日に生理が重ならないので、週末にデートや旅行などを楽しみたい人におすすめです。

避妊効果は飲み始めて1週間ほどで得られます。飲み始めの1週間はコンドームを使用しましょう。日曜日に生理が始まった場合はデイワンスタートにもなるので、服用を開始したその日から避妊効果があると考えてよいです。

クイックスタートの避妊効果はいつから?

クイックスタートは生理日に関係なくいつからでも飲み始められます。

他の飲み始め方と同様、服用を開始した日から1日1錠を同じ時間に服用してください。

生理を待たなくてもよいので生理不順で次の生理がいつ来るか分からないという人に向いています。また自分が「飲み始めたい」と思った日から服用が開始できるので、面倒くさがりな方にもおすすめです。

サンデースタートと同様、避妊効果は1週間ほどで得ることができます。飲み始めの1週間は、他の避妊方法を併用してください。

飲み始めて1週間で避妊効果が得られるので、生理が終わったばかりで次の生理を待つよりも早く避妊効果を得たい、という人にも人気の飲み始め方です。

休薬期間(偽薬)中の避妊効果

休薬期間とは、28錠タイプの場合は偽薬7錠を服用している期間、21錠タイプの場合はピルを服用しない期間のことを指します。

通常、この休薬期間中に生理が起こります。このピルを飲まない休薬期間でも避妊効果はあるのか心配になると思いますが、飲み忘れがなく次のシートの服用も正しく行うことができれば避妊効果は持続します。

ピルをやめた場合の避妊効果

ピルの服用をやめると中止したその日から避妊効果はなくなります。偽薬を服用している休薬期間にも避妊効果があると勘違いする方が多いですが、次のシートの服用をしない限り避妊効果はないので注意してくださいね。

妊娠を希望しないのであれば、実薬の服用をやめたその日からコンドームを使用してください。

避妊に失敗しないために

ピル服用中の妊娠を避けるために以下のことに気を付けましょう。

飲み始めの避妊効果に気を付ける

飲み始めの際に生理初日を間違えてしまったり、効果の出るタイミングを知らずに避妊具なしの性行為をしてしまったりすると、避妊失敗につながります。上記の避妊効果が得られるタイミングについての説明を確認しておきましょう。

休薬期間以外は毎日同じ時間に服用する

確実に避妊するためには毎日同じ時間に服用すること、飲み忘れに気を付けることが重要です。特にヤーズやルナベルULDなどの超低用量ピルを服用している方は、他の種類のピルよりも避妊効果に影響を受けやすいので注意してください。

もし飲み忘れがあった場合は早急に対応することが重要です。いざという時のために飲み忘れについて確認しておきましょう。

関連: ピルを飲み忘れたときの対処法

体調不良が続く場合は、コンドームを併用する

体調不良で下痢や嘔吐が続くとピルの成分を身体が吸収できない恐れがあります。体調が良くなるまでの間と、回復してから1週間はコンドームを併用した方が確実です。

飲み合わせの悪いものに気を付ける

ピルとの飲み合わせによって避妊効果が弱まってしまう薬やサプリメントがあります。

薬局などで売っている市販薬は基本的に問題ありませんが、サプリメントとして売られているセントジョーンズワットやチェストベリーは避妊効果を下げる働きがあるので服用は控えましょう。

また病院で処方される一部の抗生物質や抗てんかん剤にも注意が必要です。薬の処方が必要な場合はピルを服用していることを相談したうえで、医師の指示を受けましょう。

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